脂肪細胞が分泌するアディポネクチンと糖尿病の関係

アディポネクチンは、普通の脂肪細胞からは適切な量が出ていますが、脂肪細胞が必要以上に脂肪を貯め込んで太った状態になるとこの分泌が激減します。その結果、インスリン抵抗性が増え、糖代謝異常すなわち糖尿病につながり、動脈硬化から高血圧・狭心症・心筋梗塞などへ発展してしまいます。
つまり、アディポネクチンは脂肪細胞が分泌する物質ですが、血管のキズを修復し、ガンや糖尿病、脳卒中や心筋梗塞など、様々な生活習慣病を予防する物質ということです。
アディポネクチンを増やすには、太った脂肪細胞を小さくすればいいわけですから、食事や運動で体重減少を図ることが基本になります。しかも、肥満の状態ではアディポネクチンを受け取る働きのある受容体のレベルも低下していることも明らかになりました。
運動のほか、食事でアディポネクチンの分泌量を増やすには次のような食べ物を摂るといいようです。
マメやナッツ類に多く含まれている■マグネシウム、■食物繊維、■EPA(サバなどの青魚、マグロ)、■大豆タンパク、■ビール酵母など
さらにもう一つ、オスモチンという成分が最近注目されています。(アディポネクチン受容体に関連した作用が野菜・果物に含まれるオスモチンにあることが新しく研究結果で判明してきました)
オスモチンは、構造がアディポネクチンに似ており、アディポネクチンの不足を補えるといわれています。このオスモチンは、アディポネクチンと同じく脂肪燃焼作用を持ち、かつ分子量の小さいタンパク質(ペプチド)なので、口から食べても小腸で吸収されるらしいです。
オスモチンを含む食品は、果物ではりんご、ぶどう、さくらんぼ、キウイ。野菜では、じゃがいも、とうもろこし、トマト、ピーマンなどですが、熟す前の青い状態の方がたくさん含まれているそうです。(サプリのオスモチン源としては、熟す前の青いリンゴなどが使われるらしい)
■アディポネクチンを増やすには
30分のウォーキングなどの運動を行って内臓脂肪を減らし、トマト・ピーマンやキウイを積極的に食生活に取り入れ、マグネシウムを含むナッツや大豆・食物繊維を含む海草(ひじき、わかめ、昆布など)・サバなどの青魚やマグロなどをなるべく多く食べるようにするのがよいようです。

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